トップページ > 特集&コラム > 売上目標と行動計画の作成について

特集&コラム

売上目標と行動計画の作成について

担当・解説:角 俊英/『季刊MS&コンサルティング 2014年夏号』掲載

“数値マネジメントのツボ”と題して、飲食店向け計数管理システム・グループウェア「@bino-Food Service(以下、bino)」を使った飲食店の数値マネジメントのポイントをお伝えする連載企画です。第2回目は、binoの月間目標の作成機能を通じて、予算・計画策定と振り返りのポイントについてまとめさせていただきます。

売上管理の鍵を握る「目標予算」の作成

前回も記載させていただきましたが、売上管理は、結果指標の事後確認ではなく、利益を計画的に出すための管理でなければなりません。

そのためにはまず、予算作成の精度を高める必要があります。最近の傾向や前年度実績から推測した売上予測と毎月の経費の平均を月間目標予算とし、その日割りを日次予算としたり、来月の予算作成よりもアルバイトのワークスケジュールのほうが先に決まってしまうという状態の店舗をよく見かけます。このような場合は大抵、予算に対する納得感が得られず、実績記録をするだけになってしまいます。本来の売上管理を行うためには、売上予測を基に「販促計画」と「人員計画」を作成し、売上と利益の確保の仕方をプランニングしていくという順番が重要です。

binoでの目標予算の作成は、【図表1】の手順で行います。売上目標から理想とする原価率・人件費率を使って原価予算・人件費予算を計算し、人件費予算から社員人件費を除いた金額をパート・アルバイトの平均時給で割ることによってパート・アルバイトの総勤務時間数を割り出し、シフト管理につなげます。また、そのような計画にした場合、経費を考慮するとどれだけ利益が確保できるかを確認し、調整や対策の検討を行います。このように、利益目標を意識して計画を作成するのです。

図表1 @bino-FSの目標予算の作成

図表1 @bino-FSの目標予算の作成

1. 曜日の組み合わせ・イベントや行事日程を考慮し、月間の売上目標(目標予算)を入力

2. 原価率(変動費)を入力→原価予算を計算

3. 人件費率(変動費)を入力→人件費予算を計算

4. 社員人件費(固定費)を入力

5. パート・アルバイト人件費予算を確認(予め平均時給を入力しておく)

6. 経費(変動費、固定費)を入力

7. 目標利益を確認

8. 目標客数を入力 (客単価からの逆算でも可)
※モニターチェック点数、カード獲得枚数(新規会員カード登録等)は任意

売上目標の策定

「月間目標予算」の作成の中で特に難しいのは、「売上目標」の策定です。これをサポートする機能として、binoには「シミュレーション機能」が装備されています【図表2】。

図表2 @bino-FSのシミュレーション機能

図表2 @bino-FSのシミュレーション機能

シミュレーション機能とは、任意の期間の過去実績(前年同月や直近3カ月、直近6ヶ月等の実績)を基に、曜日別売上と客数を日次でシミュレーションする機能です。シミュレーション結果を使って、予測される売上と目標のギャップを埋めるための販促施策や、お勧めによる客単価アップ、団体のお客さま向けのコースの設定の工夫など、来客数増加(指標は新規客、固定客、来店頻度など)、客単価増加(指標はお勧め商品の販売個数、食事単価、ドリンク単価など)のための具体的な行動と効果(金額)を考えながら「売上目標」を検討していきます。そのようにして作成した日次の売上目標に合わせて、日次の原価と人員計画に落とし込んでいきます【図表3】。

図表3 売上目標と人員計画策定のポイント

図表3 売上目標と人員計画策定のポイント

ポイント1:売上予測を基に、販促計画や教育計画まで検討し、その成果としての「売上目標」を作成すること。

ポイント2:売上目標の作成は、準備期間も考慮して作成すること。販促内容の修正や、お勧めメニューの作成などを考えると、遅くとも前月中旬までに作成されていなければ間に合いません。

ポイント3:日次の売上目標に合わせて人員計画(シフト作成)を行うこと。いくらの売上を達成するために何人に働いてもらうのか、今後の売上・利益につなげるために、どのタイミングで教育や店内清掃を行うのか、などを決定します。

最後に

「売上目標」が予測でしかなく、具体的な計画(ワークスケジューリング)が目標とは別に作成されている状況では、毎日売上を記録していって月末に結果が明らかになっても、過去を反省することしかできない状況に陥ります。

大切なことは、中長期的に人と店舗を育てるための計画です。お客様に喜ばれ、満足していただけるだけの教育を行う時間を考慮に入れられているかどうか、そうした取り組みが将来の利益目標につながっていきます。そのためには、予算は日次で詳細に策定する必要があります。

ここでbinoのような計数管理システムを使う利点は、売上予測を瞬時に行い、その予測を基に戦略を立てる時間が捻出できることです。忙しい日々の中では、売上予測やデータ集計をするだけで時間が足りなくなり、結果の後追いになってしまいがちです。システムを利用して、成果につながるマネジメントサイクルを実現しましょう。

次回は、振り返りに役立つデータ分析のポイントと、店舗の財産となる情報の管理方法について記載させていただく予定です。

お問合せはコチラ